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ブライスの惑星
TiE conでコンデジのEXLIM Z300を落としてしまい(一念発起して!)RICOH GX100+VF Kitを買いました。
新古で29,800円。24mm-70mm というなんとも素晴らしい画角設定とウェストレベルファインダー+スクエアフォーマットと来れば、これはハッセル SWC の超モダンバージョンと言えなくは無いです( SWC は単焦点=ビオゴン機ですから、もちろん画角は変えられません)。

SWC/M大好きな自分としては(コシナのファインダーを装着して普段使いしています)タマラナイカメラです。
はっきり言ってSWCの純正 View Finder よりも安価なのにこの写り!そして、この操作感!得難いですね。
07-08頃にハマっていた“ブライス”の肖像写真シリーズを再開しようと思っているところです(※ EOS 20D + 50 mm による作例は、こんな感じです↓)。


| アート資本主義 | comments(30) | trackbacks(240)
アート資本主義 インディックス
CNET読者ブログとして掲載している『アート資本主義』ですが、読者ブログ開始から4ヶ月が経過し、かなりエントリーも増えてきたのでインディックスを作成してみました。


■アート・マーケティングについて

アート資本主義の視点
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_8e9c.html


アート系の言語はなぜこんなにも奇々怪々なのか?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_5bdc.html


顧客から考えるアート表現。売れる芸術を考えることの意味。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_2583.html


「アートだから値段が高い」ではなく「値段が高いからアート」
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_a442.html


かみ合わない会話 アートとマネーの関係性
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_c41f.html


カイカイキキの面白さについて
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_660a.html


アート=ビジネス
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_bf92.html


最も認知され、最も流通している版画作品=紙幣
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_1b57.html


現代アートのAmazon.com @Galleryタグボート
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/body_painting_w.html


13才にとってのアーティスト 果たしてブロゴスフィアに市場原理はあるのか?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/13_c6ff.html


ジミー大西とロングテール論
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_ea9c.html


反『芸術起業論』 村上隆のビジネスコンセプトを反転してみる。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/__e5a8.html


賛否両論の薦め 「芸術起業論」という現場報告
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_6de0.html


アート・マーケティング ジャパン・アートの独自性とリアリティを再考する本
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_688a.html



■ブロゴスフィアと美術批評空間について

「わたしの中のよからぬものがジョビジョバァ」がアート作品のパクリであるという指摘についての考察
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_93dd.html


ヒトの天命を反転させる住宅のブログとは?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_c7c7_1.html


それってアートなの?境界線の引き方
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_a8e8.html


旅する建築
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_f30d.html


ミスフォーマー 合体変形ロボのアート
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_e8e6.html


Body Painting with Koe in Stockholm
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/amazoncomgaller_f9b3.html


はてなブックマーク的現代美術鑑賞法のすすめ
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_5436.html


コンテンポラリーアート批評言語のロングテール化を考えてみる
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_4134.html


GoogleMapと百鬼夜行絵巻とグラフィティアート
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/googlemap_1bbe.html


「アート資本主義」のコンセプト ブロゴスフィアと批評空間
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_6619.html


はてなブックマーク的現代美術批評の可能性
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_74ec.html


「My Grandmothers:001」 来るべき世界を物語でシミュレートする大人の絵本
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/__ab21.html


スプー・シンドローム YouTubeでの出来事
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/youtube_935d.html


村上隆ブロゴスフィアで読むコンテンポラリーアート
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/post_80f1.html


「永遠に女性的なる現代美術」を読む。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_6e38.html


ゲルハルトリヒター 「写真論/絵画論」 読み終えることの無い本。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_1cfe.html


ジャナイナ・チェッペ展@渋谷 ウェブギャラリーの存在価値とは?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_9016.html


「脳とネットは共進化」して欲しい。 異なるスフィアを接続する困難
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/08/post_7128.html



■デジタルフォトグラフィーの進化について

デジタルフォトグラフィーを極める?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_acb3.html


神は表層に宿る。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_9fc7.html


デジタルフォトグラフィー序論 Helen van Meene その1
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/helen_van_meene_085f.html


デジタルフォトグラフィー序論 Helen van Meene その2
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/helen_van_meene_f099.html


デジタルフォトグラフィー序論 Helen van Meene その3
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/helen_van_meene_9faa.html


デジタルフォトグラフィー序論 Loretta Lux その1
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/loretta_lux_16da.html


デジタルフォトグラフィー序論 Loretta Lux その2
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/loretta_lux_e121.html


High Dynamic Range 新しい写真術
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/__5209.html


「ピクチャー」を考える。 JPEG画像のアート価値とは?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/04/post_8052.html


「fotolog.book」の衝撃 グローバルスナップショットを「本」として読む。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/fotologbook_ad65.html


「fotolog.book」から考えるデジタルパブリッシャー コミュニケーションのローコスト化が生み出す新しい本
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/foto_2739.html



■オンナコドモアートについて

コドモカメラ 視覚の冒険者達
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_6e9e.html


オンナコドモアート再考 フォトシェアリングは複製芸術ですらない。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_e1d1.html


Flickr.comからアートは生まれるだろうか?
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/flickrcom_d825.html


コドモカメラのマネタイズ 実験的試みのアイデアノート
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_2e16.html



■ロングノーズ現象について

ロングノーズ現象 mixiがインキュベートした『ぞりん』という本
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/mixi_101d.html


セレンディピティ 幸運な遭遇をお膳立てするmixiとロングノーズ
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/mixi_8393.html


「jpeg girls」 ロングノーズモデルの現在進行形
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/05/jpeg_girls_2f78.html


ポートフォリオを作成する。 信じるものをカタチにする。
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_bbf2.html



■アートブックガイド

アーティストにこそ薦めたいアート・ビジネス本ガイドブック(1)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_af4b.html


アーティストにこそ薦めたいアート・ビジネス本ガイドブック(2)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_a299_1.html


現代美術とは全く無関係なアートブックガイド(1)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_dbc2.html


現代美術とは全く無関係なアートブックガイド(2)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_7c60.html


現代美術とは全く無関係なアートブックガイド(3)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/07/post_04e6.html


現代美術とは全く無関係なアートブックガイド(4)
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/08/post_a0b6.html



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インターネットプラットフォームを前提に新しい出版社のコンセプトを考えてみる。
fotolog.book」について書ききれなかったことをようやくまとめられたのでブログにアップしました。



fotolog.bookから考えるデジタルパブリッシャー コミュニケーションのローコスト化が生み新しい出す本』というタイトルなのですが、「出版業という特異な業態が、インターネットのプラットフォームを得ることでどのような発展を遂げられるのか?」を自分なりに考えてみました。

出版業がどのようなビジネスを日々営んでいるのか?意外と我々は知っているようで余り知りません。それは、

1)出版はビジネスというよりもカルチャーとして見られている面がある。
2)パブリッシャー自身が自らのビジネスをビジネスとして語りたがらない。

こんな理由があるのではないかと思っているのですが、

インターネットというメディアが我々の日常に浸透する以前に、知識や感動を運ぶメディアとしては、やはり“本は主役級”でした。

もちろんテレビや新聞といったメディアも無視できないのですが、ウェブはその形態や操作性などの面で、書籍のメタファーをかなり援用をしています。

そして、ウェブの台頭は、やがて「本対ウェブ」、「リアル対バーチャル」というある種の対立図式を当たり前にしてしまったので、本とウェブの親和性や相乗効果を考えるという方向性は、余り活性化しなかったように思います。実際、出版業界とIT業界の交流とか意見交換といったものも従来余り行われてきませんでした。

ですから、ここで出版社の本来有している機能や、果たすべき役割を見直して、さらにネット上の新しい価値観をどのように本。あるいは本的なモノとしてパブリッシュしていくのか?と、いう将来像を考えるのは少しは意味があるのでは?と、思ったのです。

| アート資本主義 | comments(0) | trackbacks(0)
リヒターの「写真論/絵画論」を読む。
ゲルハルトリヒターの「写真論/絵画論」について書いた。



ただ、「書いた」とは言っても、その内容とか、そのテーマとか、あるいはその成果とかそういうことではなく「その本を読み終えることができない」「それはナゼなんだろう?」と、いうことについて書いた。

ある本が読み終えられない。しかも、凄くいい内容で、役立ち、感動的な本であるにもかかわらず読了できないということは、なかなか妙なことだ。
実は、意外と単純に「読み終えることがもったいない」のかも知れない。

でも、そのことをもう少し掘り下げると、本を読むという行為が、単純に「あるデータをハードディスクからハードディスクにコピーする」といったようなことではなく、何らかの体験性、エキササイズを含んでいることを実感できる。つまり、そこには何か化学反応のような相互作用があって、読む前と後では明らかにどこかが変化しているのだと思う。

特にこの本は、1972年から2004年という長きに渡った対話集であり、その訳出の平易さもあって、リヒターの信念とか逡巡とか、そういった批評集ではなかなか語りきれないような直截な言葉が、しかも「対話」というやりとりのなかから浮かび上がってくるので、正直魂を揺さぶられてしまうのだ。少し恥ずかしいのだけど、ちょっと涙腺が緩んでしまう本だと言える。

でも、何かそういう涙腺を緩めるような記述や演出があるわけでもないのだ。実に言葉にしづらい繊細な領域が、こうして明快な言葉として引き出されていると何か身につまされるものがある。少なくともアイロニカルな姿勢ではなく、しかも旧態依然の時代回帰ではなく、真正面から美術を行為する生き方っていうのがやり方次第では貫けるということに対して、心が揺さぶられる。

少し心配なのは、余りに称揚しているので、なんだか盲目的に神格化しているという風に受け止められてしまうことだ。これは自分の表現力の稚拙さなのだけれども、どうも感情移入してしまうと贔屓の引き倒しのようになってしまう傾向がある。あるのだけども、少なくともここで書いたことは実感だし、それなりに時間を経て感じ取ったことなのです。

 「ゲルハルトリヒター 写真論/絵画論 読み終えることの無い本」
 http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_1cfe.html

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コドモカメラ
子供が撮る写真というのは実に面白い。そして、それ以前に子供が写真を撮っている様子が、またなんとも面白い。コンパクトデジカメでも子供が持つとえらくデカイ。しかも、それなりにロジカルにできている操作系をゲームボーイ感覚で意外にもしっかり操作して、ひどく真剣に被写体に取り組んでいる姿がなんとも感動的だ。

安価で高性能なデジカメが普及して、子供が写真を撮るということは不自然でもなんでもなくなった。スーパーのバーゲンセールで購入したデジカメは画素数や画質もかなり優れていたが、フルマニュアルでデジタル一眼並みの調整可能性があるので、工夫次第でかなりしっかりした写真が撮れる。で、子供はそういう部分の適応力があるから場面場面でちゃんと使いこなしている。ブラインドテストでプロと見比べても全く遜色の内容の子供の写真がどんどん流通するんじゃないかと思う。

 コドモカメラ 視覚の冒険者達
 http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/2006/06/post_6e9e.html



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My Grandmothers を取り上げる。
My Grandmothers

ファッション系の雑誌などでは時折特集されるアートブック。でも、実際には書店の棚ではなかなか苦戦しているor棚取りが難しいジャンル。
ただ、デジタル化が進行して、実用性や即時性などの面で本が後退していけばいくほどこういった造形美や手業感、工作や仕掛けのあるアートブックというのはかえって注目されていくのではないかと思う。

と、言うわけで今回「アート資本主義」で取り上げたのは、「My Grandmothers:001 来るべき世界を物語でシミュレートする大人の絵本」。
やなぎみわさんの「My Grandmothers」を書籍化したものなのですが、余り知られていないうえに入手困難。こんなに刺激的でイマジネーションに満ちた本を埋もれさせておくのはもったいない!と思うのです。
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フォトブログはアート市場にアクセスできるのか?
と、言うわけでウンウン唸りながら「fotolog.bookの衝撃 グローバルスナップショットを「本」として読むを投稿。

写真表現が圧倒的なローコスト化によって新しい次元に進みつつあるという実感を少しでもコトバにできたら言いと思って書いたのですがどうでしょうか?去年キスデジを導入するまでは写真なんてまるで興味がなかったのに、今では「虜」です。しかも、別にテクニックとか機材とか関係なく、写真に残すということのファンタジーに惹き付けられ続けています。

かつてなかった「世界中の写真表現が常に繋がったり離れたりする表現+批評のための空間」が日々形成している画像の巨大データベースは、いずれ新しいアート市場へと繋がっていくと思うのですが、今の段階では全く兆しもありません。そういったなかで「」というレガシーメディアがその橋渡しとして有効に機能する可能性があるように思いました。

fotolog.book
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本質的な思考とは?
東京都現代美術館でカルティエ現代美術財団のコレクション展が行われています。



そこで展示されている「ケルヴィン40」という名前のジェット機は、あのauデザインプロジェクトから生み出された「talby」でもよく知られているマークニューソン氏が制作したものです。

現代美術のコレクションにジェット機。しかも、その開発をケータイのプロダクトデザイナーが!と聞くと非常に奇異に聞こえますが、もちろんニューソンはただの「プロダクト」デザイナーではなくアパレル、旅客機の内装、インテリア、スタジオ・・など様々な意匠を独自の価値観によって手がける表現者であり、いわば自由人です。

とは言え、彼の活動を描いたDVDなどを観ても、例えばジェット機の設計と制作に於いて発揮されるプロフェッショナリズムは半端なものじゃありません。全体工程からボルトの細部まで終始徹底してデザインをします。

で、もうこうなってくるとデザインとアートの境界線なんて、本当にどうでもよくなってきます。そもそも、その境界線をことさら最初から前提条件的に存在するように、それこそある種の不可侵条約として固定的に捉える考え方自体がナンセンスなんだろうと思います。


スカルプチャーデザインから日本の寺院のリデザインまで手がけるトーマスヘザウィックなんて人もいて、

この人なんかもニューソンと同じように、美術・建築・工芸・工業・思想といった既存の領域をなんら意識せず、自らの価値観を描き出すことができる自由人だと思います。

それをわざわざ「自由」と観てしまうことじたいに思考の制約を感じつつも、やはりそういった自由闊達を素晴らしいと思います。

ビジネスというと、お金のことをまず考えますし、出版というとまず本のことを考えます。
アートというととにかく作品のことを考えますし、建築というと建物のこと、そして思想というと思想そのもののことをついつい考える対象にしてしまいがちです。


対象となる物そのものを最初から思考の中心についつい据えてしまう短慮。結論を急いで、目の前の事柄を頭の中でなんとか片続けようとする拙速。これを強く戒めたいと思います。そういった姿勢では物事の本質的を深く捉えるようなアプローチはできません。

気がつかないうちにいろいろな仮説を定説として打ち立ててしまっていることの弊害を強く感じています。
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アート資本主義
今、自分自身の活動も含めて「アート資本主義」というブログを書いています。ここでは、アートが市場原理と無縁ではないことをさらに踏み込んで「アート=貨幣論」の域まで持っていければと思っています。

ただ、より正確に言うと「貨幣」というよりも「私募債」「社債」のようなものとしてアート作品を捉えたいと考えています。

凄く比喩的な言い方ですが、香港では複数種の紙幣がそれぞれ異なる銀行によって発行されています。これは特別な事例ですが、貨幣はすでに金との兌換性が保証されているわけではなく、要は国家が交換性を保証していると言うその信用に於いてのみ流通しているといっていいのです。

絵画も同様に交換価値を持ち相場性を有するがゆえに貨幣と本質においては異ならないということは自明のように思います。するとある種の証券としてアート作品を考えるのもそれほど突飛なことではないことをご理解いただけるかと思います。

アート資本主義
http://rblog-biz.japan.cnet.com/takahito/
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アートはビジネス
少し旧い記事なのですが、3・15の日本版ニューズウィークに掲載されていた「現代アート相場は右肩上がり」という記事に見る米国のコンテンポラリーアート市場動向。
例えば、25−45歳のアーティストが作成した作品の美術オークション平均落札価格ですが、90年に3万2500ドルだったのが、05年には8万700ドル。オークションの老舗「クリスティーズ」の年間売上高の内コンテンポラリーに限った売上額が、01年に3200万ドルだったのが、現在では1日だけで1億5700万ドルを記録している。また、米国の美術品全体の市場規模成長率6%(過去5年間の成長率)が、コンテンポラリーアートに限った場合はその成長率が15%にもなる。

これだけの数字だけでは大局としてどう美術市場が動いているのか分からないのですが(他の景気動向等との比較数字が無いため)ニューズウィークの論調としては、かつての巨匠中心の古典絵画市場に比べた場合に「より投資をしやすく」「しかも利益増大の見込みがある」現代アート市場は注目ですよ。と、いった程度の内容だと思います。

かつてのルネサンス期の「地中海貿易の拡大→都市国家の隆盛→一部富裕層の台頭→芸術活動への投資活発化」という一連のスパイラルと同様のスパイラルがあるとすれば、例えばアメリカ新興富裕層の経済力と関心がある程度自国内のコンテンポラリー作家に向かっているという現象がこういった数字に現れているということなのでしょう。

そういう意味では、IT投資やネット経済の拡大とアートとの関係は、仮に単なる投資活動のスパイラルがどう繋がっているのか?と、いう点に視点を限ったとしても、関係性アリと言えます。さらに企業活動がある一定の社会活動の領域まで拡大すると(特にその及ぼす影響力の大きい巨大企業に関しては)その文化的投資も企業そのものの品格や世評とも結びつきますから、ますます無視できなくなります。ちょうど今月スタートするカルティエ財団のコレクション展などはその好例でしょうし、既に始まっているドイツ銀行展なども同様に企業活動とアートへの投資、特にコンテンポラリーアートへの投資がいかに重視されているかの証左のように感じます。

国内に限って言うと、冒頭のような数字が語られることも無ければ、ごく一部の企業を除いてコンテンポラリーアートへの投資に意欲的な有名企業の話などもほとんど聞く機会が無いので、なんだか別世界のお話のような気がしてきます。作家やその技法、あるいは鑑賞法など、いわゆる美術関連の言説や教育内容等は、実は物凄く瑣末なことかも知れないのですね。
それが文化的にある一定の価値の認知を受けていない環境下でことさらディティールに入り込んで「美的関心」のみで批評吟味されることの限界を感じます。

アートがビジネスなのは当然として、さらにその上の次元の話ができるようになるといいなぁ..と思います。

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